2007年2月25日 (日)

わたしにとってのポーポキ(2)

立命館大学国際平和ミュージアム 館長 安斎 育郎

スーパーじゃないところがいいな、ポーポキは。

手塚治虫さんの鉄腕アトムはスーパー・ボーイだ。いや、日本のアニメのキャラクターはみんなスーパーだ。何でも解決しちゃう。「大丈夫かなあ」って、いつも感じるな。
立命館の平和ミュージアムは、手塚治虫さんの手描きのベトナム反戦ポスターを持ってます。ベトナムの子どもが粗末な小屋のそばで日本の方を指差してる。そこには日本で活躍中のヒーローがいっぱい描いてあって、「あんなにいるんなら、一人ぐらいベトナムに」という図柄だな。でもベトナムの人々はヒーローなんか要らなかった。自力で解決したな。
ポーポキはあるがままだな。感受性と好奇心豊かなポーポキがいろんなものをあるがままに見聞きし、素直に感じ取り、心のままに反応する。人間社会を毒している名誉心や政治的野心からは最も遠いかな。
「ポーポキ世界デビュー!」─どんどんね。どんどん!

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2007年1月28日 (日)

わたしにとってのポーポキ(1)

今号の「私にとってのポーポキ」は最初からポーポキの本を支援してくださっている神戸YMCAの遠藤浩さんです。最近のYMCAの取り組みを兼ねて書いてくださいました。
●ポーポキとの個人的出会いと、神戸YMCAの取り組み

 神戸YMCA 遠藤浩
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 西神戸YMCAでのポーポキ・ピースワークショップを国際リーダーがやっているところ。後ろの壁際にいるのが、遠藤です。
 ポーポキ本人(?)と私は、残念なことに出会ったことがありません。アレキサンダー先生の絵を通しての間接的な出会いが最初で、確か2005年の春だったと記憶します。ポーポキが亡くなったのはその年の2月と伺っていました。先生は深い悲しみの中で、ある意味でポーポキの霊をとむらうように、ご自身のグリーフワークのように制作を始めておられた時機でしたから、絵本はまだ部分的で、下書きのような感じでした。私はといえば、2003年3月の米軍によるイラク攻撃から2年、平和への取り組みに少し疲れを覚え、方向性を考えあぐねていた頃でした。
 未完成の数ページを見せていただいた瞬間まっすぐ私の心の中に、ポーポキが入ってきた記憶はいまだに鮮明です。理屈抜きに直観が告げましたよ、これだぁ!と。「自分のすぐそばに平和はある。だから、そこから平和創りを始めようよ」ポーポキはそう語りかけてくれている気がしました。私も無類の猫好きだという側面も、もちろんあったと思います。
 その年の秋、神戸Yの三宮本館バザーで、パワーポイントの力を借りて絵本のポーポキは、初めて公けの場に姿を現しました。集まった小さな子どもたちが難しいはずの平和について、ポーポキと先生に導かれて自分の感覚と言葉でいろいろしゃべっているのが新鮮でした。ポーポキの英会話ワークショップも、同じチャペルを会場に開催されました。その後の世界をまたにかけたポーポキの活躍は、皆さんもよくご存知のことと思います。
 神戸YMCAでは、パワーポイントや岩波書店から出されたDVDのアニメ・バージョンを用いたピース・ワークショップを、その後もたびたびアレキサンダー先生にご指導いただきました。
 そしてアレキサンダー先生の地元だからこその展開を、どのようにすれば良いか考えた末、2006年度の目標を、
 先生のご了承を得て先生が「いない」条件下で、
ポーポキのお話しを使わせていただいたワークショップ展開にチャレンジすること、としました。
 先生が世界中でポーポキ行脚を始められ多忙を極められているなか、いち早くポーポキのメッセージにふれさせていただいた幸運と、親しくご助言をいただける近しさを生かし、地元・神戸では、先生に続いて私たちが自らやろう、というわけでした。
 十分な力のない者がやるメッセージの弱さを差し引いても、「いろんな人が出来る」ということを示して、運動として広がりを作ることも、ひとつの使命ではと考えたためでした。
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遠藤作ピース・ページ

 手始めに、専門学校の秋授業「世界と日本」を持たせてもらったことを幸いに、日本YMCA同盟が出してくれた『ポーポキのピース・ブック』をテキストに、自分でいろいろ試させていただきました。全8回、こけた回もありましたが、ポーポキのお話し自体が持つパワーに助けられて、学生たちが自分で好きな動物を描き「ピース・ページ」を作るところまで行くことが出来ました。グローバルな視点とローカルな視点を持ち、そして何より本人たちのふだん着の平和への感性が生きた力作が提出され、ポーポキのスピリットが少し広がった気がしました。なお世界一かわいい我が家の黒太郎(くろねこ・8歳メス)をモデルに、私も学生と一緒にピース・ページを作ってみたので、ご笑覧ください。
 冬には国際リーダーたちが、先生から「リーダー・トレーニング」を受けた後、西神戸地域活動センターと宝塚センターで2回にわたり、子どもたちを対象に「ポーポキのピース・ワークショップ」をやりました。大きくカラーで引き伸ばしたピース・ページの紙芝居の抜粋読み聞かせ(子どもたちと対話をしながら読んでいく)を前半のヤマに、子どもたち自身がグループの共同でネコたちの「遊び場」を描くワークを後半のヤマに、プログラムを展開しました。「平和」と「遊び場」との関連づけがやや弱く課題も残りましたが、今後もミーティングを重ね、アレキサンダー先生のご助言をあおぎながら、チャレンジを続けたいと思っています。
 紙製絵本作りプロジェクトにも、神戸YMCAとして今後も協力していきたいと思っています。もちろん、私個人としても。そして一日も早く、紙製絵本の姿になったポーポキに多くの人が出会えるように、と強く願っています。

遠藤さん、ありがとうございました。でも、黒太郎ちゃんが世界一かなぁ・・・。(ロニー)

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